プロローグ

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「今日は雨が酷いですね。梅雨の季節ですから、仕方ないですけど…」 「ホントよね!おかげで洗濯物も干せないわ」 お客さんと話をしながら、私は手元を動かしていた。 「――お待たせしました。これでよろしいですか?」 そう言うと、私はお客さんに見せた。 「あら、綺麗な花束!さすが雫ちゃんね。これで孫も喜んでくれるわ。ありがとう」 「これが仕事ですから。足元に気を付けてお帰り下さい」 「ふふふ、ありがとう。また来るからね」 雫と呼ばれた女性は深くお辞儀をして見送った。
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