エピソード3~前編~

2/20

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「――へくちっ!…あっ、すみません」 くしゃみをしながら、雫は歩からホットミルクを受け取った。 「……で、何の御用ですか?」 「拓斗さんに会いたくて。少し相談が…」 「父なら今、海外です。しばらく帰ってきません。私で良ければメールでお伝えしますよ。いつ返事が来るかは分かりませんが――!?」 美琴が話し終わる前に雫は身を乗り出してこう言った。 「うう、嘘でしょ!?ゴーストカウンセラーである拓斗さんにこの子のことお願いしたかったのに……」 落ち込む雫を見て、美琴はため息をつきながら言った。 「…雫さんだって、プロの゙ゴーストカウンセラー゙じゃないですか。自分で解決すれば良いじゃないですか」 「美琴ちゃんば凄腕゙と称されるから解らないのよ。私、まだ4年目だもの」 「…私だって、4年目です」 美琴がそう言うと、雫はハッとしたようにこちらをみた。 (嫌な予感が……)
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加