初っ端から憂鬱です

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天気は快晴。厳しい寒さも終わりを告げ、大きな桜の木々は綺麗に咲き乱れ、正に入学式日和 真新しい制服に身を包み、少しの緊張の中、新入生達は新たな生活と出会いに心踊らせる 普段学校なんて面倒くさいし、正直どうでもいいと思う俺でも僅かに期待感と高揚感を胸に新たな学校に向かう 筈だったのに… 「はぁぁぁ~……」 大きなため息もつきたくなるって… 俺は何でこんな馬鹿でかくて無駄に豪華な高級ホテルみたいな寮の前に居るんだ…? 着いて早々に鬱々とした気分になりながらもさっさと受け付けを済ませ、カードキーを受け取り自分の部屋に向かう 本来寮は二人部屋らしいが生徒会と成績優秀者上位三名は一人部屋らしい 俺は試験で二位だったから一人部屋。本当は一位も狙えたと思うが新入生代表で挨拶なんて糞面倒くさい事なんて死んでも嫌だったからあえて2、3問空欄で出した 自分の部屋に着くとさっさと中に入り、一人部屋にしては広すぎる部屋に突っ込む気力もないままに、持っていた荷物を適当に放り投げ、リビングの俺からしたら随分ご立派なソファーに重い腰を下ろした 「はぁぁぁ~……」 出てくるのは大きなため息ばかり 何故俺がこんな所に… 本当まったくどうしてこうなった……?
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