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あの後、私は何も言えなくて。
そんな私に、近江くんは笑いかけると、部活へと向かうために、体育館の方へと走り去って行きました。
近江くんはバスケ部の期待の星。
1年生にして、レギュラーに入れちゃうくらいの実力の持ち主。
その後ろ姿を見送って。
さっきの出来事を思い出しては1人であたふたして。
はたからみたら、きっとおかしかっただでしょう。
あぁ…私、あの近江くんと。
クラスの人気者の近江くんと。
一緒に。2人で。話したんだぁ…。
その事実にちょっと嬉しくなり。
足取りも軽く、教室を出ました。
下駄箱で上靴からローファに履き替え外に出たら、部活をしている人達が見えました。
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