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「そっか。気をつけて帰れよー?じゃな!また明日!」
そう言って、笑顔で手を振る近江くん。
私もそれに応えるように、小さく手を振り返しました。
聞こえてるかどうかわからないけど、「バイバイ」と言うのも忘れずに。
“また明日”
その言葉が嬉しくて。
明日もまた近江くんと話せる?なんてバカな期待はしないけど。
ただ、“また明日”っていう言葉が嬉しかったんです。
そんなこと言ってもらったことはここ数年、なかったから。
家に着き、キッチンに向かって「ただいま」と言えば。
お母さんが、
「お帰り!あら、くるみ嬉しそうね。何か良いことでもあった?」
なんて聞いてきて。
「な、何でもないよっ」ち言い、自室へと逃げ込みました。
きっと今、私の顔は真っ赤。
そんな顔で「何でもない」なんて言っても、説得力なんてないでしょう。
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