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どうも、イライラが止まらない。 このままじゃ、崩れてしまう。 "情"は、なくはないけど、 愛なんてものはない、彼に。また… さっしーのこと、嫌いじゃないのに… …なのに、めちゃくちゃにしたい。 めちゃくちゃに、なってほしい。 あ、失敗した、な… 最初にあたしがおかしくなったの… さっしーに恋人が出来た時。 それからも、さっしーの視線が誰かに向く度、あたしのリズムが崩れる。 だって、ねえ…さっしー? さっしーは、あたしのこと…好き、でしょ? 根拠のない、自信………確信? でも、さっしーから、求めてはくれなくて。 しまった。気づかなきゃよかった… いつだって、あたしはさっしー次第。 あたしは、 あたしに困ってる、さっしーが、好き。 意識し出したらキリがなくて、めまいがした。 彼を二人の部屋に呼び寄せた。 さっしーを…困らせたい、だけ。 なのに…… 『ただいま』 そう呟いて、さっしーは通りすぎた。 彼といちゃついているあたしの側を、まるで、何もないかのように。 ただ、通りすぎていったんだ。 "どうでもいいよ?" そんな風に、脳みそに突きつけていって。 うそ…どうでもよくなんかないでしょ!? 「…どいて」 「はあ?」 「どいてよ!!」 彼を突き飛ばす。 「てか、帰って!」 「は?なんで?」 「なんで?こんなの見られて、そのままなわけないでしょ!?」 「てか、お前がここでいいって言ったんじゃん」 「とにかく帰ってよ!」 無理矢理彼を帰らせた。 そして… ドンッ! さっしーの部屋のドアを思い切り叩いてやった。
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