・星の記憶~終焉~

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金華之と華音が息を飲んだ。自分たちが喧嘩の時に使う『殺す』とは意味が違う。輝人は本当に咲夜を殺そうとしているのだ。 誰もが動けない中、口を開いたのは意外にも鈴だった。 「咲夜ちゃんは家族ですよ」 「それでも。みんなを守るためには仕方ない」 「嫌です」  まるで別人のような即答だった。驚き、歯噛みし、輝人は声を張り上げた。 「じゃあどうしろって言うんだ!」 「殺さないで止めてください」  少しも怯むこと無く、華音はまたも即答した。一歩も譲ることなく、挑むように。 「それができるなら……!」 「できなくて何が家族なんですか!」  声を張り上げるのは鈴の番だった。真に掴まりながら、不恰好なまま。 「諦めないでください! そんな方法、ないのと同じです。私達が同じように暴走したら同じようにするんですか! そうして一人ぼっちになったとき、あなたはなんて言うんですか! 家族を守るため!? 一人ぼっちを家族なんて言うわけないでしょう!」
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