2,目を開けたら美少女?そんな理想はぶち壊されます

2/4
前へ
/62ページ
次へ
「んっ……」 あぁ、意識がはっきりしてくる…………二度寝したい。 「大丈夫か」 「ぎゃあああああああああっ!!!」 あの襲ってきたサングラスーツがいるよぎゃあああ!!! サングラスーツが何故かサングラスを外して俺を見た。 すると、後ろに下がろうとしたけど動けなくなっていた。 瞬間的にベッドについた手の平が凄く痛い。 「っぐ、なんで、動けないんだよ……」 ピクリとも動かない体。 うぅ、手の平痛い……この状態は嫌すぎる……! そんなことを考えていると、ベッドの周りの白いカーテンがシャッと開いた。 「あら、もう起きたの?」 女性だ。少しハスキーな声色で、水色のショートヘアに白い肌に白衣がよく似合うスレンダーな女性がカーテンの先に立っていた。 「あっ……はい、」 綺麗だなぁ……なんて思っていると、サングラスーツが肩を叩いて、俺の耳元でコソッと囁いた。 「気をつけろ……アイツは男だぞ」 「はぁぁぁっ?!」 何言ってんだこのサングラスーツ! 「ちょっと、飯沼!余計なことを言わないでよ!」 本当だった!!! 「また、男子生徒と事件になったらクビだと言われただろ」 「そ、そりゃあそうだけど……」 また?えっと……常習犯か。そうだったのか。 「あっ、そうそう本梨信也君!」 「あ、ひゃい!!」 声裏返ったああああ……ぁぁ……。 「……えっと、体の調子はどうかな?」 「よくわからないけど動けません」 どうしよう、手の平の感覚がなくなり始めたぞ…… 「あっ……飯沼、解いてあげて」 「わかった」 サングラスーツがサングラスを外す。一瞬だけサングラスーツの瞳が光った。 「これで動けるだろう」 痛くない方の手を動かしてみる……あっ、ちゃんと動く。 でも、何で……? 「あら、不思議かしら?」 「そりゃ、まぁ……俺にとっては……」 多分、この白衣の男性にとっては普通なのだろう。 「でも、貴方だって不思議な力を持ってるじゃない」
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加