1,黒服って大体はサングラスだよね

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「じゃあ、今日はここまで」 担任が号令をかけて出ていくと、1人の男子が俺の近くに寄ってきた。 「あっ、ホッカイロ……」 「あは、何それ」 ニコニコと笑い、ホッカイロは机に手をつける。 「一緒に帰ろうよ」 「……は?」 あって間も無いのに、何言ってんだよこのホッカイロ。 「よく言うじゃん、出会ったら友達、って」 「言わない」 そんなんだったらそこらでみた他人とも友達かこのホッカイロ。 「俺は八布 暖(ヤヌノ ダン)って言うんだ~」 「わかったホッカイロ」 名前までホッカイロみたいだな。 布はホッカイロの周りで、暖は中身の暖かい奴。 「……暖って呼んでくれないの?」 「うっ……」 コイツ、犬みたいな顔しやがって……っ! 「うぅ……しかたねぇな……」 「え、本当?!」 いきなり輝いたぞコイツ…… 「じゃあ、八布」 「……えぅ」 泣きそうになりやがったコイツ。 「暖ー一緒に帰ろうぜー!」 「……あっ、えっと……」 おろおろとするホッカイロ。うん、犬だな。 「明日一緒に帰ればいいだろうが……」 「本当?」 手を握られた。あ、今絶対俺の顔引きつった。 「わかった!楽しみにしてるよ!えっと……」 「本梨信也」 「じゃあ、また明日、信也!」 ホッカイロ……八布は入学式の時に遊んでいた男子達と教室を出た。
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