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あんな綺麗な顔した男の人、見たことない。
あんな完璧な容姿の人間が、世の中本当に居るんだ。
あの人、記念に撮ってもいいかな。
銀閣寺の雪景色よりも、私は今日の撮りたいものが、この一瞬で決まってしまった。
幻の中のペガサス。
私はそう思いながら、シャッターを押した。
出来れば、正面から撮りたい。
何だか撮るタイミングを無くしてしまうくらい、私はそのペガサスに見とれてしまっていた。
そのうちどこかに行ってしまって、撮影は終了。
私は一体、ここに何しに来たんだろう。
雪は溶けて、足元はベタベタ。
雪景色は、また次回にしよう。
一先ず、どこがでお昼ご飯食べよう。
その後、別のお寺にでも行こっと。
私はこの近辺の洋食屋さんに入った。
指差しでメニューを選ぶ。
店員さんは、優しく笑って頷いてくれた。
京都は観光地だからか、色々な人が訪れるので、京都人は余所者にとても親切に対応してくれる。
ガヤガヤと後ろの席が、ざわついて居るように思えたが、私は無視をしていた。
無視して、さっき撮った写真の画面を開いて、またペガサスを見ていた。
ちょっとピンボケかな~。
これじゃ、一体どこを目的で撮りたかったか分かりゃしない。
ズームにして、何枚か撮ったペガサスの男の写真を厳選していた。
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