1、一人が好き

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あんな綺麗な顔した男の人、見たことない。 あんな完璧な容姿の人間が、世の中本当に居るんだ。 あの人、記念に撮ってもいいかな。 銀閣寺の雪景色よりも、私は今日の撮りたいものが、この一瞬で決まってしまった。 幻の中のペガサス。 私はそう思いながら、シャッターを押した。 出来れば、正面から撮りたい。 何だか撮るタイミングを無くしてしまうくらい、私はそのペガサスに見とれてしまっていた。 そのうちどこかに行ってしまって、撮影は終了。 私は一体、ここに何しに来たんだろう。 雪は溶けて、足元はベタベタ。 雪景色は、また次回にしよう。 一先ず、どこがでお昼ご飯食べよう。 その後、別のお寺にでも行こっと。 私はこの近辺の洋食屋さんに入った。 指差しでメニューを選ぶ。 店員さんは、優しく笑って頷いてくれた。 京都は観光地だからか、色々な人が訪れるので、京都人は余所者にとても親切に対応してくれる。 ガヤガヤと後ろの席が、ざわついて居るように思えたが、私は無視をしていた。 無視して、さっき撮った写真の画面を開いて、またペガサスを見ていた。 ちょっとピンボケかな~。 これじゃ、一体どこを目的で撮りたかったか分かりゃしない。 ズームにして、何枚か撮ったペガサスの男の写真を厳選していた。
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