1、一人が好き

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「ちょっと、あれって」 「うわっ、マジか?あれ、おまえじゃねぇ?」 「ほら、ズームの写真だって」 そんな後ろの会話を私は知る事もなく、私はずっとペガサスの男の画像を見ていた。 「おい、おまえ。何勝手に俺の写真、撮ってんだ」 私はカメラを突然取り上げられた。 「あっ…!」 私は、その人物に驚いた。 ペガサスの男! 「何、許可なく撮ってんだって聞いてんだよ」 私は座ってる椅子の足を蹴飛ばされた。 やだな、この人。 見掛けと違って、怖い人。 「あぅ…ああっ…ううっ…」 私は手話で、 《ごめんなさい、ごめんなさい》 と謝った。 「おい、この子、耳が…」 「キモチ悪りぃ事しやがって、ざけんなよボケが」 その男は席に戻る。 私は、何か凄く怖くなっちゃって震えるてしまった。 小さくなって、丸まって頼んだオムライスを待つんだけど、やっぱり気まずい。 何がペガサスだ。 見せ掛けだけの、性格が悪くて、嫌な男。 こんな奴こそ、この世から消えればいいんだ。 私はまた肩をつつかれて、チラッと見ると、真後ろの男二人が手話ではないけど、頭に人差し指を突き立てながら、両手を申し訳なさそうに合わす。 《アイツ怒ってるから、ごめんね》 って。 私も頷いて、 《ごめんなさい》 と謝った。 「いちいち構うな!」 あっ、腐れペガサス。 またキレてやがる。
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