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「わ……分からないよ」
首を横に振り逃げ腰になるけど、広瀬は逃そうとはしない。
「だめ。どんな答えでも受け止める。だからちゃんと答えて欲しい」
逃げられない。
広瀬から逃れるなんて出来やしない。
だって……。
「広瀬の事、全然知らない。でも……」
「でも?」
ああ。ほらね。
彼の焦茶の瞳を見たら私は絶対に逃げ出せない。
チョコレート色のとろける視線に、心を捕らえられてしまう。
甘くて……
心地好くて……
そして魅惑的。
広瀬から漂うカカオの香りに、思わず瞼を閉じる。
重なる唇から伝わるのは、あの不格好なチョコの味。
~fin~
『Romance magic chocolate』
Happy valentine's day!
from takachisa with love
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