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褒められてるのかな。
バカにされてるような気もするけど、私と会って良かったと言ってくれてるのに、悪い気はしないかな。
「世の中、バカで良い時もあるって事ね。考え過ぎるとダメってやつ?」
あれこれと考えを巡らせて出した答えが間違ってたなんて、テストでも良くある事だしね。
こんな話をしているうちにも、もう殆ど繋がっている両腕に不気味さを感じる。
「考え過ぎると、行き詰まった時や予想しなかった事が起きると、身動きが取れなくなってしまうわ。その点、柊さんは柔軟に動けるんじゃないかしらね?」
思い通りに進んでる時は良いって事か。
そう考えると、美雪なんかは成績が良いから、そっちのタイプになるのかな。
「ま、まあ何でも良いけどさ。それより皆、まだ来ないのかな。メールを送ってもう1時間も経つのにさ」
あゆみは置いといても、美雪と龍平なんかはすぐにでも来そうなのに。
でも、こんな怪我をしてる美紗を見るのは嫌だろうし、出来れば完治してからの方が良いんだろうなあ。
「それより、柊さんに聞きたい事があるの。さっきの夢の話なんだけど……詳しく状況を教えてくれないかしら?」
人の夢が気になるのかな?
横になっている美紗の横に椅子を運んで、私はそこに座った。
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