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いくら殴っても、赤い人には全く効果がなくて。
不気味な笑みを浮かべたまま、お構いなしに前進して来る。
「あっちに……行ってよっ!」
迫る赤い人に恐怖して、震える手でもう一撃。
鉄パイプを赤い人の頭部に振り下ろした。
だけど……それは、赤い人の左手に阻まれて、鉄パイプを掴まれてしまったのだ。
「ねぇ、お姉ちゃん。これ、何て遊び?次は……私の番だよね」
赤い人はそう言うと、鉄パイプを掴む手に力を込め、ギリギリと捻り上げると、私の手から強引にそれを奪い取った。
わ、私の番って何よ……。
まさか、これを遊びとか思ってるわけじゃないでしょうね!?
鉄パイプを手に、私に一歩近付く赤い人。
そして……その鉄パイプが私の頭部に振り下ろされた。
バキッ!
という、何かが砕けたような音が聞こえて……私の身体が何度も揺れた感覚だけはあった。
そして、何も考えられずに……指一本動かす事も出来ずに……。
私は、この狭い部屋の中で、赤い人に頭部を何度も殴られて……死んでしまった。
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