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「小野山さん、夜の学校のカラダ探しって何だか……分かるよね?」
私達を見詰める小野山美紗に、美雪が穏やかな口調で尋ねる。
てか、カラダ探しって何!?
もしかして昨日言ってたりする?
話が難しくて良く聞いてなかったのがまずかったかな……。
「ええ、知っているわ。でも、私はこれ以上あなた達を助ける事が出来ないの。自分で見付けるしかないのよ……カラダはね」
「どういう事?小野山さんが仕組んだ事なのに、小野山さんは何も出来ないの?」
私とあゆみを差し置いて、小野山美紗と美雪が話を進める。
話の内容を頭の中で処理している間に、どんどん話が進んで行って、付いていけなくなっている。
ダメだ……また後で美雪に教えてもらおう。
「何も分かっていないあなた達に、一つだけ教えてあげる。赤い人を見た者は、決して振り返ってはならない。振り返れば、必ず殺されるのよ」
不気味な言葉を私達に伝えて、小野山美紗はトイレの個室に入って行った。
な……何よそれ。
いくら私が頭が悪くても、それくらい分かるっての。
「ふ、普通さ、あんな事を言ったら出てかない?おしっこ我慢出来なかったのかな……」
二人にシラケた視線を向けられながら、私は個室を指差していた。
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