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教室に戻って、弁当を食べながらさっき聞いた話を美雪に整理してもらっていたら、小野山美紗がトイレから帰って来た。
私がガン見すると、小野山美紗は少し恥ずかしそうに自分の席に戻る。
「照れちゃって。案外可愛いとこあるじゃない」
冷徹な無感情人間なんて印象があったけど、本当はそうではないかもしれないね。
「あのさ、聞いてる?留美子。小野山さんが言ってた事は本当みたいだよ。龍平が赤い人を見た後に振り返ったんだって」
「おう、あれはマジでビビったぜ。あゆみと留美子の声がした東棟に行ったら、二人とも血まみれじゃねぇか。その中に立ってたのが赤い人だな。うん」
美雪に続いて、腕組みをしながら何かを思い出すように語り始める龍平。
「で、振り返っちゃったわけね。振り返るとどうなるの?教えてよ」
あゆみは、壁に叩き付けられて死んだからな……しかも私がいた場所で。
「……すまん。思い出したら吐きそうになった。吐いても良いなら話すけど」
「ちょっと、やめてよね!あんたマジで最悪!」
龍平の様子を見ていたら、絶対に振り返ってはいけないという事が分かった。
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