二日目

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「あれが本当だと仮定して、私達がやる事は自分達のカラダを探す事だったわけよね。今日もまた、させられるのかな?」 机の上に置いたノートに、乱雑な文字で何かの図を描いて行く美雪。 なになに?カラダ探しで私達がすべき事? あー、こんな風にまとめてもらえるとありがたいわー。 「七日間って言っていたよね?でももう一日は終わったわけだから……後六日で見付けなきゃいけないのか」 いつになく真剣な表情のあゆみ。 こんな顔をしてると、不思議と笑わせたくなる。 「六日もいらねぇっての。一日あれば、全部の部屋を回る自信があるぜ。俺は」 「うん、赤い人がいなければ簡単だよね、龍平。良いから黙ってて」 あゆみがどんどん龍平に冷たくなって行く! こりゃあ、脈がどうこう言ってる場合じゃないね。 完全に、あゆみの中で龍平は「なし」じゃないの。 涙目の龍平が、何だか不憫に思えてきた。 泣くか?泣くのか?良いから泣いとけ。 小さく何度も頷きながら、心の中でそう呟く。 「そう、赤い人が厄介なのよ。見付かれば追い掛けられるし、見た後に振り返ったら殺される。上手く逃げないと、六日なんてすぐに経っちゃうよ?」
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