二日目

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東棟の三階から二階へと下りて、北側の生産棟に向かって走っていた。 どうして私はあんな事を言ってしまったのか。 美雪みたいにすぐに謝る事が出来たら、こんなに苦しむ事もなかったかもしれないのに。 ひたすら走って、一番北側の突き当たりにまで来て、なるべく遠くの工業棟に行こうと右にある渡り廊下に向かって歩き始めた。 「この癖、直さないとダメだよね……」 美雪やあゆみとは違う、別の友達と話す時に良く言ってしまう言葉……。 『あんたなんか、死ねば良いのに』 美雪に言ったのはこれが初めてで、一体どう感じただろう。 あの表情から察するに、かなり傷付けたに違いない。 私は、困った事があるとすぐに逃げ出す。 それが、私を工業棟まで走らせたのだろう。 でも、美雪だってあそこまで言う必要はないじゃない。 そりゃあ、謝ったけどさ……私だってあんな事を言われたら怒るよ。 「あー、やだやだ。ウジウジ考えるのは私の性に合わない!見付ければ良いんでしょ、本物のカラダを!」 そうだよ、美雪がどうだって、カラダが全部見付かればそれで終わるんだから。
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