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夜の街を歩く人の目から逃げるように路地裏に入った 悲しいのと足が痛いのとで涙が溢れた 嗚咽を堪えるように体育座りでうずくまって泣いた 泣き疲れて 俺はそのまま眠った 次に目を覚ました時には知らない部屋にいた 煙草の匂いが充満した部屋 ヒリヒリする目で周りを見渡すと この部屋にはベッドとテレビと本棚しかなかった 起き上がろうにも体中が痛くてまた涙が出た ―ガチャ 部屋のドアが開いて男の人が入ってきた 赤っぽい髪の凛々しい顔の人 その人はアキと名乗った 「…お前名前は?」 紫煙を吐き出しながら無表情のアキはベッド端に座って俺を見下ろした 「ひ…め…っ…」 喉が痛くてそれ以上話せなかった 「ヒメ…ね…家出?」 躊躇いながらも頷くとアキは俺の頭を撫でた 「まだ動けねぇだろ?ここ、俺の家だから気が済むまでいろよ」 それから1週間、俺はアキの住むアパートにお世話になった 1つしか違わないのにアキは凄く大人っぽかった アキの隣は凄く居心地が良かった でもある日 アキの家に警察の人が来た
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