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ちらりと崎田さんの姿が視界に入った。
見慣れた青いシャツ。
一瞬目を閉じて痛みを飲み込む。
……やっぱり駄目だ、私。
三浦君の背中に隠れるようにして
出口に向かう。
「絶対、約束ですよ先輩！
今日は僕にぶちまけて下さいよ！」
どうやら上の空の間に、
今晩飲みに行く話にＯＫしたらしい。
「はいはい、わかったよ」
「なんか面倒臭そうですね…」
「そんなことないって」
笑いつつも、私の目は青いシャツの腕に寄り添う彼女の姿を一瞬でとらえてしまっていた。
その子のことは、
社内にオープンにするの？
けじめをつける誠意もなかったくせに。
疼くような痛みと
二人の残像を振り払うように、
早足で社食を後にした。
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