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彼が消えた方を見つめている私に三浦君が口を開いた。
「…先輩。
今の、誰なんですか?」
……来た。三浦君の追及が。
「私もよく知らないの」
「どこが!二人で意味ありげに
目で会話してたじゃないですか」
「まさか」
「何か置く時も、わざわざ僕から見えない角度でコソコソと」
「あのね!そもそも私、彼の名前も部署も知らないんだから」
「お弁当作ってあげたのに?
しかも素顔って何ですか?」
「違うよ。お弁当はデパ地下の。
それに素顔じゃなくて、メークが取れちゃっただけよ」
「メークが取れた…?」
三浦君が驚愕の表情で絶句した。
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