25人が本棚に入れています
本棚に追加
「つまり…だ」
再び鬼が喋る。
「悪魔を倒す事が出来るのは、ガキ共だけだっつうこった。
ヒャッハハ」
「馬鹿な!!子供の血液を使い、そして子供を戦いに出すなど…、非人道にも程がある!!」
すると、鬼は答える。
「あぁ?お前ら忘れてねぇか?俺達は『鬼』なんだぜ?非人道?当たり前だろ」
「そういうことです。私達は人間ではなく、鬼。
それに、あなた方は封印石を壊した。それなりの罰は必要でしょう」
「まぁ罰っつーのもあるが、一番の理由は、そうした方のが面白いからだ」
誰かが喋る。
「面白いから…だと?
そんな理由で、子供を犠牲にしろと!?」
途端、鬼が冷めた口調で喋る。
「なら、この武器はいらねぇんだな?別に俺達はそれでも構わねぇ。また暫く経ってから奴らを封印するだけだ。
ま、その時にはてめぇらは生きていねぇだろうが」
「………っ!」
「てめぇらに出来るのは、つまらねぇ人道を守って滅びるか、人道を棄てて武器を取るか…だ」
もう何度目か分からない静寂が、会議所を包む。
「…三日後またここに来ます。それまでに、どうするかを決めておいて下さい。
…帰りますよ」
「あぁ」
そうして、彼等は何処かに消えた。
最初のコメントを投稿しよう!