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「ヒャッハハ、んなの簡単だ」
言いながらそいつは手を出した。
「こいつでザクッとな」
途端、爪が伸びた。
それだけではなく、手は黒く、爪は赤くなった。
「な、何だ!?それは!?」
「爪だよ爪。
まぁてめぇらのとは性能が全然違うがな。
次」
「何百年も戦い続けたと言っていたが、まさかそれだけ長い間生きていた訳ではないだろう?」
普通なら何世代にも渡って戦い続けたと思うものだが。
「いや?それだけ長い間生きているぜ?」
そいつは否定した。
と、再び別の誰かが、遂にそれを聞いた。
「お前は、お前達は一体何者なんだ?」
「俺達は『鬼』だ。
鬼みたいな奴とかじゃなくて、本物の『鬼』だ」
再び静かになった。
やがて、誰かが震える声で聞いた。
「お、お前も奴らと同じ…」
「俺様を悪魔共と同じにすんな!!
いいか?『鬼』と『悪魔』は違ぇんだよ!!
てめぇらの認識では同じかもしんねぇが、全然違ぇ!!
あんな屑共と一緒にするな!!」
叫びながら机を叩く。
それだけで机が割れる。
「次、そんな事言ったら、俺様がてめぇらを絶滅させるぞ」
低い声でそう告げた。
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