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「やれやれ、だから私が行くと言ったでしょう」
いつの間にか、鬼の後ろに誰かが立っていた。
「君は短気なんですから、説明等には向いていないんですよ。
何回もそう言ったじゃないですか」
「…うるせぇ」
途端、鬼が静かになった。
「失礼、迷惑をかけましたね。
私は『鬼の王』。王鬼とでも呼んで下さい」
「…安易ガハァッ!?」
鬼が殴り飛ばされた。
「おや?どうしました?」
「…なんでもないです」
殴られた箇所を手で覆いながら、小さく答える。
「さて、ここからは私が説明を引き継ぎましょう。
と言っても、殆ど彼が説明してしまったのであまり言うことはありませんけど」
少し間を置き、話し始める。
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