5人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
「女の子、ね…」
赤に近い黒髪を靡かせ、一人の女性が廃墟に立っていた。
手には煙草。
それを口元に持っていき、吸う。
「こんな年の奴でも、女の子って呼べるのかい?」
吐き出すついでについた言葉に、返す者がいた。
「第二次成長期を迎えた子なら、みんな女の子と呼ぶんじゃないかい?」
「…はっ。まぁ、いいさ。あたしは魔女を狩る。ただそれだけだ」
亞空間の中で繰り広げられる戦闘。
毎夜繰り広げられる舞踏会。
安心院尼綾子。
それがこの女性の名だ。
朝。
綾子が目を覚ましたのは、自室のベッドだった。
最初のコメントを投稿しよう!