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幻覚でもいい、と彼女は契約をした。
すべてを意のままにする、という願いで。
彼女の両親は、彼女が幼い頃から不仲だった。
一重に別れなかったのは、彼女がまだ成人していないからだ。
彼女の周りの人間関係。
これも不幸だった。
誰一人、彼女の味方はいなかった。
十六の夜。
暴行されて、ゴミ捨て場に捨てられた彼女。
だから願った。
すべてを意のままにする力がほしい、と。
彼女が願った事は、すべて叶った。
両親は仲良くなり、味方が増え、暴行した奴等は皆死んだ。
望めば叶った。
富も名声も、地位も。
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