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「…暑い。」
もう9月だってのにこの暑さ何?
窓を全開にしたところで
風一つ入ってこない。
あたしは下敷きで仰ぎながらうなだれる。
仰ぐ事でまたじんわり汗が滲む。
「ホントに、暑いよね…毎年暑くなってる…
って、あれ?恭子?あんた、指輪は??」
その一言を聞き、あたしは、
仰ぐ手を止めた。
あたしの指をまじまじと見つめる、親友の結衣。
…指輪。
純に貰った指輪だった。
そうだ、まだ結衣には報告してなかったんだ。
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