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「どういう意味です?」
「そのまんま。」
「…見た目じゃ全ては分からないから、あの不良共と話してみろと?」
「ご名答~。そんなに悪い子達ばかりじゃないよ?あの子達は。
ただスキンシップが激しいだけ。」
スキンシップが激しくて病院おくりになるのか。普通。
「無理にとは言わないけどね。
食べようか!!」
いただきますと言ってかにかまが入った卵焼きを一口。
「…美味しいかい?かにかま卵焼き。」
「えぇ。」
少しトロッとした卵とかにかまの味を舌で感じながら食べる。
うまいな。
「…本当に美味しいのかい?」
「……。」
「…美味しいのかい?」
「…一つ食べますか?」
「ありがと~。」
爆弾おにぎりの上に卵焼きを乗せてやる。
先生はクシャッと笑顔になる。
「あ~美味しいね。やっぱり手作りは良いね~。奥さんつくろうかな?」
「そんな不純な理由で結婚するんですか?」
「え~。不純じゃないよ。
これも立派な理由。寂しいもんだよ独り暮らし。」
「先生も寂しいんですか?」
先生は目をまるくする。
「はははっ!当たり前だよ~。
人間なんだからさ。」
ガラッと扉の開く音がする。
「よっしー助けて!」
俺と先生以外の声が保健室に響く。
その声の持ち主は、オレンジ色の髪で何故かシャツが血だらけだった。
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