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カラフルな髪の男達が通う
光河原男子高等学校
1年4組のクラスでは
数学の授業が行われていた。
教室では寝ている者や騒いでいる者。
何とも荒れた状況だったが
異様に真面目に取り組む生徒がいた。
雪のように白い肌にサラサラの黒い髪
切れ長の目に銀縁眼鏡をかけ、
整った顔立ちは
どこか冷たい印象を与える。
そんな彼の名は
相馬由貴
真剣な目で黒板を見ていた。
「でわ、質問のあるものはいますか?」
「はい、先生。」
「あっ!何ですか?相馬くん。」
「何故、1+1=2になるのですか。」
「えっ!?」
彼はニヤッと笑った。
「普通、
1+1=田んぼの田でしょう。」
「………」
騒がしかった教室は
一気に静かになった。
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