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真地は静かに話始めた。
『園澤藍沙は君の彼女であることは間違いないね?』
『はい。もしかして俺…』
犯人だと疑われているのではないかと不安がよぎる。
『大丈夫だ。君のアリバイは成立している。』
『良かった…』
緊張が解けた気がした。
『その、犯人のことなのだが、全く手がかりが掴めていないんだ。』
『やっぱり…まだだったんすね。』
『ヒドイ!早くしてよ!』
後ろから怒鳴ったような声がした。藍沙だ。
だが、真地は淡々と話を続ける。
もしかして、藍沙のこと見えてないのか?
『あのっ、真地さん。何か見えませんか?俺の後ろに』
『何も見えないが。』
やっぱり藍沙は見えないらしい。
『何かあるのか?』
『いえ、何も』
面倒になりそうだから言わないでおこう。
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