砂漠

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大丈夫ですか? と問いかけてみると彼は あぁ・・・ と応えた。 全く知らない人物同士がなぜこんなところに倒れていたのか。 ここはどこなんでしょうか・・・? 彼に聞いてみたが こっちが聞きたいよ。 と返された。 そういえば名前を聞いていなかった。 あの・・・名前は? と聞くと 清水義彦だ、アンタは? 田中俊也です。 どこにでもありそうな質問。 でも状況は最悪だった。 ザザー その音で腰にラジオがついていることに気付いた。 すぐ声が流れてきた。 そろそろ全員起きたころだろう。 まずは状況を説明しよう。 若い男の声だった。 君たちは国から無作為に選ばれこの砂漠地域まで連れてこられた。 分かりやすく言えば戦争に兵士として参加してもらう。 意味が分からなかった。 どういうことだよ! 清水が叫んだがこちらからは通じない。 状況を理解できないと思うが君たちがやることは一つ。 一緒に倒れていた人物 その人物はこれから相棒となる。 その相棒と敵軍を倒す。それだけの話だ。 敵軍? 俺たちは今から戦争をするのか? 相棒・・・ 清水と組み戦争を戦い抜く。 訳わかんねぇよ・・・ 俺が呟くと清水は 納得いかねぇ! でも今はやるしかねぇんだろ・・・? とこちらを向き言った。 君たちには10日分の水 食糧 銃器 地図 戦闘用道具が支給されている。 10日間生き残れば回収ヘリが向かう。 これは国からの命令だ。 逃げた者はいかなる理由があろうと撃つ。 以上だ。 では頑張ってくれ。 ここでラジオは切れた。 狂っている・・・ 清水に話しかけようとした時だった。 ズダダダダダ 左のほうから微かにだったが銃声が聞こえた。 もういろいろ言ってる暇はなかった。 すぐそこに敵がいるのだから。
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