携帯買いに行こう

あれは茹だる様な熱帯夜の事だ。寝るにも時間はまだ早く、携帯電話を眺めてぼーっとしていた。するとタイミングを見計らうかのよう突如着信音が鳴り響く。目をやると画面には【彼女】と表示されてある。嫌な予感しかしなかった。というのも、僕の彼女はいつも突拍子のない事を言うのだ。どうせろくでもないことを思いついたのだろうと半ば諦め半分で電話に出た。「ねえ、肝試しに行かない？」

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