旅の灯火

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遥か彼方から閃光が一筋、一直線にこちらに向かって来る。 アイリスが両手を広げ、大きく弧を描くように舞う。 すると風の動きが変化し、六人を取り囲む様に大きなサイクロンが現れた。 こちらに伸びてくる閃光が、近くなるに連れてその実態が確認出来る様になる。 光を纏い一直線に向かって来る閃光の正体は鋭い目に、長い髭を靡かせる巨大な竜であった。 時折身体全体から、溢れ出る様に強力なエネルギーの波動を轟かせ、その姿から絶望を体現している。 そしてアイリスが作るサイクロンとその竜が衝突する。 激しい稲光が周囲を照らし、轟音が大地を揺らす。 「やるぞ」 誰かの掛け声を合図に、六人は動き出す。
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