第五章

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だいぶこの生活に慣れてきた。 この場所には昼も夜も無かった。 なのに眠れない夜は続いた。 そういえばこの前、深海にも伝わるような強い振動が私を襲った。 「な、何!?まさかこのまま深海の下の方が割れて吸い込まれたり…あぁいけない」 またいつものネガティブシンキングである。 何事かと上を見上げると、 「…紫苑!でも…えっ?」 紫苑(のはずの人)の背中に羽が生えていた。 大きい、とても大きくて、 「綺麗…」 すっかり目を奪われた。 そして羽から光が溢れた。 「はぁ…」 思わず声を漏らす。 しばらく見つめていたら目が合った。
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