2人が本棚に入れています
本棚に追加
私は、人間の中に紛れている人魚だ。
足が悪い少女、として。
勿論、私は人魚だから泳ぎは上手い。
自分で言うのも難だけど。
「…マリー、ねえマリーってば」
「うわぁっ!!もー、紫苑…」
「さっきから呼んでたんだけど。どうしたんですか?マリー・キャローセルさん」
紫苑は私の親友だ。
しかも、
「まーた自分の生い立ち考えてたの?」
心が読める。
「そうだけど…」
「大丈夫!!マリーが人魚だからって見捨てないって!!ね」
「…ん」
と言っても、私はお父さんに見捨てられた。
だから…
「信用しろ!!」
「…はい」
紫苑には敵わない。
今のところ、この秘密を知っているのは紫苑だけだ。
最初のコメントを投稿しよう!