第二章

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やっぱり海は落ち着く。 「ただいま」 とても大きい貝殻の家に泳いで帰る。 「…え?」 いつもお母さんは居るのに、今日は居なかった。 正しくは、居た。 人魚の死、それは瓶詰めの粉になること。 嘘だ。 お母さんが死ぬ訳ない。 昨日まで元気だったのに。 夢でもこんな事は嫌だ。 嘘だ嫌だ嘘だ嫌だ嘘だ嫌だ。 「お母さん…嫌だ…嫌だよ…」 何事かと寄ってきた近所のクマノミ達も涙した。 私は泣き疲れてそのまま眠った。
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