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「くしゅん!」
少女は小さな体を震わせてくしゃみした。
「もう寝た方がいい。風邪をひいてしまう」
少女は素直に従ってベッドに身を横たえた。
その時僕は飛翔する1羽の夜鷹の姿を見出した。
褐色のそれは旋回しながら短調で大きな声で鳴いている。
それを見て僕は迷子を連想した。
どこに行けばいいのかわからず、ただ泣くしかない。
そんな無力な存在。
僕は当初の目的を思い出し、用を済ませると自室に戻った。
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