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ベットの横にあるサイドテーブル上の花瓶が発生源のようでゆっくりと少女を包み込む。
温もりを感じる香りを纏わせ、部屋の中央まで歩く。
部屋の真ん中に設置された小さなテーブルに朝食を置く。
その後、カーテンを開け、朝の日差しと空気を部屋いっぱいに取り込む。
花瓶に向き直り、花の水を変え、手入れをする。
萎れているようなら花を取り替える。
これがいつも彼の部屋に入室した際に行う仕事だ。
少年の身の回りの世話は彼女ではなく他の仲間の仕事だ。
といっても、少年は昏睡していて食事の補助などは不要なため仕事という仕事でもない。
だが、食事の補助が必要ないということはここ五日間彼は一切栄養をとっていないことになる。
水と塩分だけは無理矢理摂らせているものの、彼の体が心配になる。
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