6人が本棚に入れています
本棚に追加
自嘲気味な存在意義を鼻で笑い、全く動かない少年を肉眼で標準する。
無抵抗な獲物を力任せに仕留めることを美徳としない者は、きっと多いはずだ。
実際、仲間の何人かはその類の者だ。
彼らは仕事に私情は挟まないが、世間一般的に善と思われている正義は挟む。
無力化した相手に最後の最後で情けをかけトドメを刺さなかったり、
味方が人質にとられれば動けなくなったり。
極端な例え話、信頼していた味方が敵に回ったとしても彼らは容赦なく噛み殺す。
だが、私怨で塗れた憎悪の対象が武装を解除して降参するなら決して剣を振るうことはないのだ。
もちろんトドメを刺さなかったから返り討ちにあったこともある。
瀕死にされたこともある。
それでも彼らは信念を曲げないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!