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~数日後~
本当は空賊達を蹴散らしてもよかったのだが、こんな子どもが空賊をぼこぼこにしているのを見たら乗客の人達は全員引くだろう。
エステル達の活躍を奪うわけにもいかないし、それに、この物語を変えたら何が起きるか分からない。そう思い、ライは監禁生活を満喫していた。
しばらく過ごすうちに、乗客の人達とも仲良くなった。
「へぇ~。釣公師団に入っているんだ」
「釣りは、色々と楽しいですヨ。あなたも入ってみてはどうですカ?」
何気に冗談交じりに勧誘してみたり。
そんなこんなで数日過ごしていた。
(そろそろ、エステル達が来る頃だろウ)
そう思い、周りの人達に気付かれないように、グノーシスの能力で探ってみた。
(結構、空賊の数が多いんだナ)
そう思った時、数人凄い勢いでこちらに向かって来ていた。
(来たカ)
少したった後、扉の向こう側から、下っ端の声と思われる悲鳴が聞こえた。
「うわぁ!?」
「なんだお前ら?」
(さらば、下っ端ヨ。お前達のことは忘れなイ)
別に死んではいないのだが、冥福を祈った。
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