プロローグ

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ひったくりの男は、体力がないのか、ほんの数分で追いついた。 「まあ今の時代、ひったくりの体力なんてこんなものだろうね」 そう言いつつ、警戒しながら男に近づいた。 「お婆さんから盗ったもの返してくれませんか?今なら軽い罪で済みますよ」 そういった矢先、男はナイフを取り出し、振り回して言ってきた。 「捕まってたまるか!あんな生活、俺は嫌だ。もっと楽して生きてぇんだよ!」 男は一気に近づいてきた。 だが少年はナイフをかわして男に正拳突きを決めた。 「落ち着いて下さい。何を焦っているのか分かりませんがもっと冷静にならないと」 どこぞの漫画とかで使いそうな台詞を言ってみた。 「うるさい!!」 男は、ふらふらしながら逃げ出した。 だが、その近くには子供達の声がしていた…
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