第二章 -運命-

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ライは後悔した。何にかというと、クローネ峠を通ったことにだ。 「しまっタ。ここ関所があるの忘れてタ」 クローネ峠には関所があり、手続きをしないと通れないのだ。 魔獣がいるこの峠は、遊撃士や軍なら簡単に通れるが、見た目8~9歳ぐらいの子どもが1人で来るにはあまりに危険な所だ。 流石に関所にいる人達は、こんなところにいるのを見たら心配して、親を探したりとかするだろう。それは困る。動きを制限されたりするのは、勘弁してほしいのだ。 (う~ン。どうしよウ?) そうこう考えているうちに、魔獣が近づいていた。 「グルルルッ」 その時、関所にいた軍人が 「危ない!!」 魔獣に気付き、銃を撃って魔獣を仕留めた。 「君!大丈夫かい!?」 (見つかっタ!最悪だヨ) 「お父さんは!?お母さんは!?」 やっぱり心配して色々聞いてくる。それはそうだ。 こんな子どもが襲って来た魔獣を無傷で全部倒しているなんて、誰も思わないだろう。
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