21人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・。」
「何とか言えよ。」
このままではウィンリスが危ないと思ったディスは、行動に出ようとしたその時。
「お前。ローブの下に何を隠してる。」
ウィンリスの正体に気がついたのか、謎の人物がウィンリスのローブに手をかけ、ローブを脱がせた。
ディスは動けず、その場に崩れるように膝をつく。
ウィンリスは謎の人物を見つめたまま。
酒場の客達はざわめき始める。
「おい、あの子供・・・尻尾がある。獣だぞ」
「あれは消え去った幻想動物か? そうだとしてもありゃ・・・価値があるぞ。」
「下手に近寄れば何かされるかもしれねぇぞ?」
ディスは酒場に連れてきたのが間違いだったと後悔し始めていた。
だが、もう手遅れ。
突然の謎の人物が現れ、旅人は一人殺されかけたという時点でもう予想外だ。
謎の人物の口元は笑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!