衰弱した野良犬

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旅人は自分のカバンからひと切れの布を子犬の傷口に縛り付けた。 「ごめん・・・あと、これも」 さらに旅人は、貴重な食料であるパンを取り出し子犬に食べさせる。 「少ないかもしれないけどお詫びだ」 そして旅人はその場を後にした。 それを子犬は追いかけようとしたが、傷が痛みその場から動けない。 子犬は、旅人が去った後をずっと見つめていた。名残惜しそうに。  翌朝。子犬は、寝床を飛び出し街外れの森へ向かった。 大きな大木の前で地面を掘り始める。 すると、土に混じって太く白いものが出てきた。 大きな牙だ。 子犬はそれをくわえ走り出した。 向かった先は、小さな古民家。 レンガでできた煙突からは、怪しい色の煙が出ている。 子犬は、迷いなくその古民家へ入る。 入るとそこには、一人の女性が壺の形をした大きな鍋に 何やら怪しい粉を入れていた。image=466051216.jpg
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