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「兵士さん方。この家には私しか住んでおりません。今さっきまで寝ていたもんでして・・・何が起きているのかもさっぱり・・・」
嘘のとぼけをして答えるディスを見て、兵士達は怪しくも思わず、納得したかのように何も言わずに去っていった。
一安心したディスはドアを閉めるなり、ベットの方へ近づき謎の人物を睨めつけ怒鳴る。
「おい! その子から手を離せ!」
謎の人物はクスッと笑い、からかうように答える。
「離なさないと言ったらどうする? 人間に化けた巨人さんよ。」
「! お前・・・どこでそれを知った!」
「さぁ? どこだろうね。
その様子じゃ誰にも話してないようだな。自分の家族にも話してなかったのか?」
「・・・!」
ディスの言いかけた口が止まる。
リソースの住民でもない人物が、ディスに家族がいるということが何故分かったのか。
そしてディスが元巨人であるということも。
驚ききれないほどの鋭さにディスは何も言えなくなってしまった。それを見るなり謎の人物は面白がる。
「俺が言う事に何も言えねぇだろ? っま、誰にも言ってないことを言われれば、誰もがそうなる。
俺が何者か、何の目的で、何のために、リソースに来たか知りたいか?」「・・・その前に手を離せ。」
「人がせっかく話してやるっていうのに・・・うるせぇな。」
そう言うとウィンリスを突き放した。そして、話し始める。
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