第一楽章

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「あー、このままじゃ死んじまう」 (まだ日も高いっていうのにな) (…やっぱ戻るしかねぇのか?) オレは色々考えた。第一に、バツが悪すぎる。 しかし、あの人間なら頼っても良さそうだ。 (いや、鬼祓いかも知れないやつだ。…でも、飢え死にするよりはましか…?) 「…クソッ! 戻るか…」 今来た道を戻り、再び小屋に来た。 あの人間が扉の前で待っていた。 「…オレはただ、あんたの言うことを聞いてやっただけだぜ」 「物分かりの良い鬼だな。さ、中へ入りなさい」 小屋の中は意外にも広く、不自由は無かった。 木のテーブルと、椅子が2つ。 壁も木で出来ていた。そこには丸いものがかけられていて、中で針がチクタクと音をたてていた。 その人間は奥へ行った。 「そこに座っていなさい」 お湯を沸かしているようだ。だんだんと何か良い香りがしてきた。 「オレはあんたを信じた訳じゃないからな。」
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