プロローグ

8/8
前へ
/154ページ
次へ
1-7 「そういえば、水飛竜救出の件では、翼を腐らせることに恐怖し、誰もいなくなった王城に、あなたの妻だけが残っていた」 「そういう女だ。アルス殿のほうはどうだ」 「うちのは、どういう妻になるのか、まったく予測がつかないな」  まだ、長としての日常に彼女が隣にいる光景さえ、想像ができない。 「ならば尚のこと、故郷で羽をのばす彼女を見てみるといい。一族では見せない一面もあるやもしれん。街までお送りしよう。お帰りになるころ王城に顔を出してくれ。天の扉までお見送りをしたい」 「ありがとうございます」
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加