木村

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「…そっか。」      私は散々泣いてから、彼にすべてを話した。      両親の事や祖父母の事、またおばあちゃんとの事。それから…実はまだ十四歳だって事も含め私が誰なのか。どこに住んでるのか。      今まで誰にも言えなかった全てをいっきに話した。私をなんにも知らない人だから…話せたんだと思う。     「愛深は…どうしたい?」     「私…帰りたくない」     「愛深の好きなだけここにいたらいいよ」     …同情でしょ。…  今までの私なら間違いなく言ってた言葉だと思う。だけど…     「…ありがとう」     「あー、俺ね木村昇司。二十六歳。家はココ!」     「しょーじくん…って呼んでいい?」     「木村シェフとよびたまえ!」     プッ      目があって笑いがこみあげてきちゃって、二人で笑っちゃった。笑ったのっていつぶりだろう…          「オムライスあっためなおしてきますわー。やっぱり笑った顔かわいいね!」          
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