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「うるさいね!!静かにしなさい!!」   「おばあちゃん!?そこにいるの!?ドアがね開かないの!!」   「開かないようにしたんだよ!」   「なんでそんな事…」   「顔も見たくないからね」   「…」   「…とにかく、しばらくそこにいなさい。ご飯とトイレは出してやるから…」     「いやだよ…おばあちゃん…だ…し…てよ……ねぇ…」   「アタシも辛いんだよ!!辛いんだよ…」     …泣いてる…            九歳の私にはそのまま部屋に閉じ込められている他なかった。      ご飯は窓からおにぎりが渡された。トイレの時は出してくれたけど、お風呂には入らせてもらえなかった。      そのうちに“トイレに行きます”と言えば自由にトイレに行けるようになった。部屋のドアの外側の鍵が外されたからだ。ご飯は相変わらずおにぎりが一日一回一つだけ。トイレでお水を飲んでしのいでた。      何もない部屋でただ寝転んで過ごすのは辛かった。あるのは教科書だけ。最初は勉強もしたけど、すぐにやめた。やる気がでなくなったから。      一週間位が経った頃、家に先生が来た。声を聞いただけ。おばあちゃんは私は母親が連れてってしまったと説明してた。     
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