割れた爪

6/7
前へ
/37ページ
次へ
「ったく、どんなドジしたか知らないけど。お前そんなんで行けるのかよ」 「あれ?今日どっか行く予定あったっけ?」  俺は再度頭を叩いた。 「言い出しっぺが忘れんな。昨日メールで心霊スポットに行こうって誘っただろ」  由佳はさも今思い出したかのようにいきなり立ち上がった。 「そうだった!」 「お、おう……」 「行こう!」 「おぉ」  早速、下駄箱のロッカーからローファーを取り出し始めて、はやくはやくと俺を急かす。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加